2021年10月8日金曜日

暗躍する「よみがえる亡霊」

 戦後、新憲法によって軍備を撤廃しながら、再軍備が始まり今や「大手を振って軍備が闊歩している」状態である。再軍備と歩調を合わせたように、一部戦犯者たちが赦免によって刑務所から出ることができた。浜田知明は、そうした風潮に怒りを込めて作品「よみがえる亡霊」を発表している。そして、この作品に、次のような文を添えていた。
 改めて思うのは、かつての亡霊は、すでに亡霊の域を脱して、あたかも命を吹き返したように活躍して(暗躍して)いる。しかし、所詮亡霊は亡霊だ。そこを見破ることが重要である。亡霊は亡霊らしく、地下にて眠っていてほしいものである。
最近、
赦免されて
刑務所の門を出る
一部戦犯者達の 
誇らかな 顔と
不謹慎な言葉には
激しい怒りを覚えずにはいられません。
再軍備の声は巷に高く、
その眼から怪しげな光芒を放つ亡霊は、
今や
暗く淀んだ海面から浮かび立つ浮び上がりつつ
あります。(浜田知明作品集』、浜田知明著、現代美術社、1982年、p12)

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