そして驚いた。 家永氏が「嶺雲の洞察は、単なる文明批評の域を超え、卓抜な歴史哲学識見を明治の思想史の上に展開するものであった」と評価しているように、目を見張るものがあった。その一つが次のマスコミ批判である。
新聞紙は時好に投ずるため、国家間の衝突の切迫するかの如き報道することにより、絶えず人心を沸騰させ、知らず知らずの間に国民の対外的憎悪を挑発している。これでは戦争の生ずるのは当然であろう・(p406)この一文を読めば、多くの人に納得してもらえるに違いない。あまりにも、現状を反映しているからだ。こういうのを時代を超えた普遍性を持った認識というのであろう。騙されないようにしたいものである。
田岡嶺雲を紹介した本として、岩波新書『数奇なる思想家の生涯』(家永三郎著、1955年)があることもわかった。図書館の閉架書庫に眠っていた。
0 件のコメント:
コメントを投稿