2021年5月16日日曜日

理想に燃えた憲政の神様・尾崎行雄

 もっと尾崎行雄のことを知りたいと思い、図書館にあった『尾崎行雄全集 第10巻』(平凡社、1927年)と、伝記、『平和と自由の理想に燃えて 民主主義と議会政治の父・尾崎行雄』(志村武著、高田三郎絵、PHP研究所、1983年)を借りてみた。 この伝記を読み、尾崎行雄が「日本議会政治の父」とか「憲政の神様」とよばれていたことを初めて知った。扉には「60年以上の歳月にわたって衆議院をつとめ、 民主主義による政治の実現と世界の平和のために一生をささげた尾崎行雄」と書かれていた。
 全集の回顧録には、「日本憲政の前途」というのがあって、そこに今日の解釈改憲のことが書かれており、その先見性に驚いた。

 立憲政体の骨子となるものは、正義と道徳の二である。もし国民全国の正義の力が、武力金力を圧するに足るだけに強くなければ、その基礎の上に立つ憲法は、何時破壊せらるるかも知れぬ。尤も其の破壊は形式において破壊せらるるか、或いは形式は其のまま存して、実態に於いて破壊せらるるか、いずれにしても破壊さるる事になる。(『尾崎行雄全集 第10巻』平凡社、1927年、p617)

 ここでいうところの「形式は其のまま存して、実態に於いて破壊せらるる」は、現在進行している解釈改憲そのものであろう。

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