日曜美術館で画家の冨山妙子さんを知ったことは、「狂暴な野獣であった日本軍」に書きました。彼女がの著書を探していて、その中で見つけた富山妙子著「日本の戦争責任から原発まで、政治問題を照射する越境の画家」『美術手帖』(2021年8月)に、一度見たら忘れられないような、なんとも寂しい、あるいは悲しい戦争の記憶でもある「太平洋の海底で」という作品を知りました。
![]() |
| (「『海の記憶』 | 富山妙子 Taeko Tomiyama」より) |
また、「道徳哲学者の宮本ゆきは、思春期を植民者として旧植民地で過ごし、被植民者の人々と身近に接した経験が、戦後の冨山の芸術を特徴づける・・・・・と推察している」(上同、p55)という紹介文から宮本ゆきの存在を知り、例によって彼女の著書を探しました。そして、そして、次に示すように、核の問題に絞って発言していることを知りました。
1、『なぜ原爆が悪ではないのか アメリカの核意識』、宮本ゆき著、岩波書店、2020年:多くが原爆投下を肯定するアメリカ。日本とかけ離れた核意識は、いかに形成されたのか。シカゴの大学で教える著者が、アメリカ市民の核認識を、人々の語り、映画やコミック、流行歌等の文化や歴史から読み解く。
2、『黙殺された被曝者の声』、トリシャ・T.プリティキン著、宮本ゆき訳、明石書店、2023年:アメリカ・ハンフォード核施設の風下住民は放射性物質に曝され続けていたが、40年以上調査されず政府に隠ぺいされてきた。核被害で障がいや重病に苦しむ無辜の人々の悲しみと怒りの記録。
3、ノーマ・フィールド 著、宮本ゆき共訳「福島から」『10年後の福島からあなたへ』、武藤類子著、大月書店、2021年
4、宮本 ゆき著「「祝われる原爆開発・消費される被ばく体験」『部落解放研究 : 広島部落解放研究所紀要』、2019年1月、p.123-142
5、宮本 ゆき著「日米での核理解の違い、親鸞における悪 (第七十回現代と親鸞の研究会 核をめぐる罪と悪)」『現代と親鸞』、2023年12月、p.135-151

0 件のコメント:
コメントを投稿