2024年4月10日水曜日

軍国主義再来のストップを

 画家の富山妙子さんは、「なぜ戦争はふせげなかったか」という自らの問いに対して、先ずは知識人や作家の責任を取り上げ、「時代精神の灯台であるべき知性は混乱し、狂気の時代に覚醒した理性であるべき知性は座標としての思考と論理を失った」と書いて、その一例として、高村光太郎の詩『暗愚小伝』を紹介しています。
詔勅をきいて身ぶるいした
天皇あやうし
ただこの一語が
私の一切を決定した
身をすてるほか今はない
陛下をまもろう
 この詩を受けて天皇制にも言及しています。その流れで「戦後・四分の一世紀」を経て、「民衆を呪縛にかけながら、日本軍国主義は着々と復活した。 ふたたび、アジア侵略の体質は戦前に復帰した」ことを宣言しています。しかも軍国主義は日本だけでなく、世界に広がってきています。
 しかし、日本の知性は、かつての理性のように「座標としての思考と論理を失った」状態のようで、次のように「最強レベルの軍備」を求めた軍国主義を後押しするような出版物も出てきています。軍国主義の再来は、なんとしても、止めたいものです
 日本が第二次世界大戦敗北後今日に至るまで、長きにわたってアメリカの軍事的属国としてアメリカ一辺倒の軍事外交姿勢を取り続けてきたことは、国際社会では常識となっている。したがって、日本が永世中立宣言をなした場合、アメリカから完全に独立するために日本が打ち出す永世中立政策が「真の国家意志である」と国際社会に認識させるには、「武力を行使してでも中立義務は果たす、少なくとも果たす最大限の努力をなす」という姿勢を誰の目から見ても明らかなように示すことが不可欠である。
 永世中立国としての日本が整えるべき軍備は、まず第一に中立義務を果たすために量的には必要最小限ながらも質的には最強レベルの軍備である必要がある。量的に必要最小限に留めるのは、アメリカのように国益維持・拡大のために安易に軍事力を投入する必要がない永世中立国である以上、しごく当然といえよう。ただし、質的には国力に鑑みて可能な範囲で最強を目指すことも、永世中立国としていかなる軍事同盟も締結できない以上、やはり理にかなった方針といえよう。(『米軍最強という幻想 アメリカは日本を守らない』、北村淳著、PHP研究所、2024年、p230〜231、強調は引用者)

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