2023年1月11日水曜日

ホブスンの『帝国主義論』2

 ホブスンの『帝国主義論』を読み始めた。初めに訳者序があって、要点のような解説があった。そこに一番知りたかった「帝国主義的政策」の推進力について「帝国主義の根本をなす推進力は、資本家的利益、特に金融資本家であることを指摘したのがホブスンのこの著述だった」と書かれていた。しかし、資本家の力がどこから生まれ、どのような性質のものかまでは言及されていないようだ。こここまでくると、マルクスの資本論による分析を待たなければならないのかもしれない。
 しかし、力の現れかた、つまり、現象形態についての分析は、現在にも通用するものが含まれていた。「植民地が必要欠くべからざるものである考えを排斥して」、「他国との間に不和をかもす危険のある帝国主義」を批判し、帝国主義に代わる経済のあり方を模索していた。しかも、国民(市民)の立場に立っていたことが最も重要な点であろう。以上のことは次のように要約されていた。

 彼は過剰資本および過剰商品の市場として植民地が必要欠くべからざるものである考えを排斥して、平和な外国市場と、所得の配分の正しく行われている国内市場との意義を高調する。これら二つの市場が確保され培養されるならば、国民の金と精力を消耗し、他国との間に不和をかもす危険のある帝国主義を実行する必要は決してない、と主張するのである。

0 件のコメント:

コメントを投稿