2022年5月2日月曜日

千年単位の時間が見える

 NHKスペシャル「見えた 何が 永遠が~立花隆 最後の旅~」(2022430日放送)を見た。「全てを進化の相の下に見よ」と言い、「人類全体が一体となって思考する、超人類の誕生」を予言する発言が興味深かった。次のように語ったいる。

 動物の場合、世代を超えて伝承される情報は遺伝情報しかない。 しかしヒトの場合ははるかに大量の情報が言語情報として、世代を超えて伝えられていく。これは人間だけが獲得した新たな遺伝の形式だという。 人間の持つあらゆる知識が総合されて、て一つの一貫した体系として共有されるようになってきた。 これらの動きの延長上に、人類全体が一体となって思考するような日が来るだろう。 超人類の誕生であり、超進化、ヒトという種のレベルを超えた進化が実現する。

 人類全体は無理にしても、仲間うちの学習会などで重ねる議論として、集団思考が成立する(全体で思考している)ことになるのではないだろうか。この辺のことをマルクスが『経済学・哲学草稿』の中で論述していたことを思い出した。マルクスによれば、一人で勉強していても、多くの著作を参考に思考を深めていることになるから、集団思考になるというような内容だった。いずれにせよ、「ヒトという種のレベルを超えた進化」という未来社会への展望は興味深いことである。
 立花さんは、ある時期に、集中して世界の遺跡を見て歩いたことがあって、その結果であろうが、「遺跡に出会う」ことで千年単位の時間が見えるというのも魅力だった。外国の古代遺跡は無理にしても、国内の縄文遺跡ならいけそうなので、「千年単位の時間」というものを感じてきたいものである。そうでなくても、旅行記である『エーゲ 永遠回帰の海』(立花隆著、須田慎太郎写真、書籍情報社、2005年)が出版されているようなので、遺跡めぐりの追体験ができそうである。図書館の内容紹介によれば、「エーゲ海沿岸に点在する無数の遺跡には、西洋文明を理解するための鍵が隠されている…。『知の巨人』がレンタカーで8000kmを駆けめぐり、神と歴史と人間について深い洞察を巡らせた壮大な思索旅行記」である。

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