2022年4月16日土曜日

外交にこそ日本の生き場がある

 ウクライナで行われている戦争の仲裁案が「倉重篤郎のニュース最前線」(『サンデー毎日』、2022.4.17)で取り上げられていた。ロシア史の泰斗和田春樹・東大名誉教授ら学者グループが提起したもので、日本、中国、インドのアジア3カ国が、即時戦闘停止を呼び掛け、仲裁者として停戦交渉を仲介すべきだ、というものだ。
 ロシアのウクライナ侵攻から40日。戦況が膠着状態になる中、「武器を供与して戦えではなく、停戦の努力が必要」「これ以上、人を殺せば和解が難しくなる」というので動いたものだが、最後に今後の日本の取るべき方向性にまで言及して興味深かった。つまり、

 この戦争は日本の外交・安保論議にも一石を投じている。中国を睨み軍事抑止力を一層強化すべきとの意見がある。軍費増、敵基地攻撃能力、核共有……。一方で、それは一たび戦争が始まれば人々への殺傷力、文明破壊力強化として機能するだけで、むしろ外交不全がこの戦争をもたらした、との反省も聞こえてくる。
 小欄は、後者の立場を取る。外交にこそ日本の生き場を求めたい。岸田首相に申し上げる。トルコの仲介努力支援のためにも、日本が中印に働きかけ、停戦仲いかが裁の輪を広げては如何か。日本が直面する対中緊張緩和にもつながる道である。(『サンデー毎日』、2022.4.17、p17)
 外交不全という言葉を初めて知ったが、「外交不全がこの戦争をもたらした」との反省は、注目に値する。「現在の戦争は世界を破滅させかねないと思いました。特に日本は沿岸に原発が並び、食料自給率も37%。戦争を起こさない外交努力を尽くすしかありません」(劇作家・演出家・俳優の渡辺りえ「『赤旗日曜版』、2022410日号」より)というように、外交努力を「し尽して」こそ、平和で明るい未来が拓かれるのだ。

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