何となく、腎臓が寿命を左右する重要な臓器であることは感じていた。「肝腎要」という言葉があることでも、腎臓が重要な臓器であることはわかっていた。しかし、どうしてなのか、どうすれば腎臓を守れるのか、は知らなかった。『週刊新潮』(2022年4月21日号)に掲載された記事、<寿命を左右!「腎臓」を蝕む”老化加速物質”リンを排出できるか>を読んで、初めて理解できた。
1、肺が肺胞という器官でガス交換されるように、腎臓では、ネフロンという器官で血液が浄化され、必要な物質が再利用される。そのネフロンは、100万くらいあって、老化とともに徐々に減っていく。しかし、リンの血中濃度が多い状態が続くと、つまり、リンの摂取が多いと、ネフロンの減少が加速し、老化の進行も早まるという。
2、対策は二つ、加工食品など、リンが添付された食品を控えることと、適度な運動によって、骨の中に蓄えられてリンが血中に溶け出すのを防ぐことである。(骨に重力の刺激があたらかないと、つまり運動不足が続くと、リンやカルシウムがが血中に溶け出す)以下重要と思われた部分を紹介する。なお、太字強調と()内の追加文は引用者による。
リンには「有機リン」と「無機リン」の2種類があり、前者は肉類、魚介類、卵、乳製品、野菜、穀物などに含まれ、その量はたんぱく質含有量に比例することが多いです。後者は、食品添加物として使用されているリンで、ソーセージやハム、ベーコンなどの加工肉、干物や練り物、スナック菓子、インスタント麺、ファストフードなど、ほとんどの加工食品に含まれています。
スーパーやコンビニで売られている惣菜や弁当にも、腐るのを遅らせるために無機リンを含んだ添加物が多く使われています。無機は有機よりも体内への吸収率が高いのが特徴です。
有機リンの場合は、制限すると栄養状態が悪くなってしまうこともあり、あまり気にする必要はありません。とはいえ、赤身の肉や牛乳、プロセスチーズなどには多く含まれているので、それらは多少控えめにした方がいいと思います。たんばく源のなかでは、大豆に含まれるリンは吸収されにくいので、大豆ミートなどはおすすめです。
一方、食品添加物に入っている無機リンは、意識して減らすことができます。
食品表示ラベルに「リン酸塩」という記載があれば、リンが入っていることがわかります。ただし、何種類もの添加物を一括名で表示することも許されているため、リンという言葉が記載されていないことも多いので注意が必要。リンが使用されている可能性が高い添加物の例としては、「かんすい」「酸味料」「香料」「乳化剂」「pH調整剤」「強化剤」「結着剤」などがあります。
このように"見えにくい物質"だけに、厳密に選別するのは至難の業です。最善の方法は、とにかく"食品添加物が多そうなものを減らしていく"ことです。
(中略)
こうした食事療法のほかに、体を動かすことも大きな効果があります。
もともと私たちの骨は、負荷がかかることで骨量が維持されています。たとえば宇宙の無重力環境にいると、体を支える必要がなくなるため、骨量が地上の約10倍ものスピードで減ってしまいます。
(運動不足によって)骨量が低下するということは、骨という"貯蔵庫"からリンやカルシウムが溶け出して、血中に入ることを意味します。つまりリンを多量に摂取したのと同じ状態になるのです。それを防ぐためには運動をしなければなりません。日々しっかり運動をして、骨に刺激を与え、プレッシャーをかけ続けること。特に、骨に対する刺激が少ない座位行動時間が長い人は注意する必要があります。座りっぱなしを意識して避け、1時間に5分程度は立ち上がって歩くようにする。余裕があればウォーキングなどの運動もいいでしょう。(「黒尾誠著『週刊新潮』、2022年4月21日号」より)


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