2020年5月5日火曜日

美濃部達吉についての発見

 美濃部達吉と言ったら、天皇機関説で有名なだけに、明治の人、過去の人という思いがあった。だから、日本国憲法に対する解説書を公刊しているのを知って、とても驚いた。しかも、内容も、とても新鮮だったが、その謎が解けた。彼が、旧憲法の研究者だっただけに、新憲法の違いがよく理解できたからに違いない。この点に関し、「新憲法の既に公布せられた今日に於いて新憲法の取つて居る新統治機構の基本原則に付き多少の解説を試みることは、旧憲法に付き解説書を公にした著者に取り当然の責務であると信じ、取敢へずここに此の書を公にすることとした」(『新憲法概論』、序、p2~3より)と述べていることでもわかる。事実、旧憲法との対比で新憲法の特徴を解説しているところもあった。
 
 新日本国憲法は、その制定の手続きから言へば從來の大日本帝國憲法第七十三條に依り、憲法の條項の改正として政令の議決を経たものであるが、実質から言へば単に憲法中の或る條項を改正したに止まるのではなく、從來の憲法は全面的に之を廃棄し、新日本建設の基礎法としての新憲法が、全然新規に制定せられたのであって、それは從來の憲法とはその根底を異にして居る (p1、強調は引用者による)
 之を法律上から見れば新憲法が國家統治機構の全部に亙り從來の憲法に対し、根本的の変革を加ふるものであることは敢えて詳論するまでもない。(p2)

 このような考えは、宮澤俊義さんの8月革命説に匹敵すると思った。これから、ゆっくり、読んでみたいと思っている。

0 件のコメント:

コメントを投稿