2020年5月15日金曜日

米国いいなりの日本政府が情けない

 『考える練習』(保坂和志著、大和書房、2013年)という本を読んだ。体制とか大企業とか国家とかいう存在を「やつら」と呼び、そういう「やつら」のことを、「人間をどんどん人間じゃないものにしていくような、人間から尊厳を奪っていくような力学のこと」(p57)と説明していたのが印象的だった。
 そんな「やつら」の中にアメリカが入っているのだろう。「アメリカって自分の国の得になることしか言わない国でしょう。(中略)人を根絶やしにしても自分が肥えることしか考えない」(p65)。<アメリカが「やろう」って言うことは「やらない」のが正しい>(p66)と言い切っていた。こんなアメリカの言いなりになっている日本政府が情けない。
 最近も、アメリカファースト(アメリカ第一主義)という言葉がもてはやされている。国力が相対的に低下し国内にさまざまな問題を抱えるアメリカは,自国の社会,経済建直しを最優先し,国際的問題への関与を可能な限り控えるべきであるとする考え方である。新型コロナウイルス問題で世界的な混乱の渦中にありながら、新型コロナウイルスへの対応が中国寄りだと批判して、世界保健機関(WHO)への資金拠出を当面の間停止すると表明したことなどが典型である。
 そんなアメリカと日本は軍事同盟を結んでいる。その同盟は、それがどんなに日本国憲法を無視つづけていても、既定路線として、100年、200年と続いていきそうな気さえ起きてしまうほどの力を持っている。日本における一般紙が、お墨付きを与えているのが現状だからである。しかし、いかにそう見えても、底流では大きな地崩れが起きているかもしれない。それが見えないだけで。
 では、どうすればいいのか。どんなに日本国憲法が破壊されようとも、日本国憲法の理想を語り続けること。長沼裁判といった幾多の憲法裁判における成果といった着実な理想実現の歩みにも思いを馳せながら、理想を語り続けるしかない。そんな気がする。

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