2024年2月28日水曜日

人権をあきらめない

  雑誌『世界』に、「人権をあきらめない」という記事が掲載されていました。戦争は”最たる人権侵害である”と言われていますが、戦争の準備、つまり、戦争に至らなくても、常備軍の”存在そのもの”も人権を侵害すること、言い換えれば、人権の侵害なしに常備軍は存在し得ないことをこの記事は教えてくれています。
 沖縄の問題は、日本全体の問題です。他人事ではなく、自分ごととして考えなければなりません。人権も、自由も、平和も、あきらめたら終わりです。決して諦めないで、声を上げ続けましょう。

 老朽化した米軍基地があれば日本の税金を投入し沖縄の自然と沖縄の人々の人権を壊す形で新基地をつくって差し上げるということが続いている、高江然り、辺野古然り、浦添西海岸然り。本土から沖縄へ、沖縄から沖縄へ。私たちの背負わされている基地負担はどこへも行かないどころか増え続け、私たちはこの負担を次世代のウチナーンチュに押し付けることになる
 十数年書いてきたものを読み返してみて、私がその時々に訴えたかったもの、知ってもらうことで改善したかったことのうち、一つでも解決できたもの、食い止められたものがあっただろうかと考えた。しかし残念ながら何度読んでも一つだって「勝利」はなかった。今日も保育園の上を軍用機が飛び、湧き水からは基準値の何十倍ものPEASが検出されている。沖縄の貧困問題は一向に良くならず、伝統的に話されてきたシマクトゥバを「よくわかる」と回答する三〇代は二パーセントにまで落ち込んだ。私たちはウチナーンチュであるがゆえこの歴史を背負わされている。それでも政府は私たちを先住民族と認めないことで私たちの了解なしにこの島で軍事活動を続けることができている。
 時々すべてを投げ出したい気持ちにもなるが、その度に誰かの「あきらめない」という決意が聞こえてくる。何をあきらめないかというと、私たちは人権をあきらめない。私も窓から「あきらめない」と声を出してみた。親川志奈子著「人権をあきらめない」『世界』、2024年3月、p293、強調は引用者による)(おやかわ・しなこ 沖縄大学非常勤講師)

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