2021年9月24日金曜日

血に染まった地球が落ちてゐる

 詩人山之口貘のことを「忘れてはならない言葉「応召」」で紹介した。それで彼の詩集を借りて読んで、「畏のある景色」という詩の壮大さに驚いた。時間的にも空間的にも、とにかく広がりのある詩だったからだ。
畏のある景色

うしろを振りむくと
親である
親のうしろがその親である
その親のそのまたうしろがまたその親の親であるといふやうに
親の親の親ばっかりが
むかしの奥へとつづいてゐる
まへを見ると
まへは子である
子のまへはその子である
その子のそのまたまへはそのまた子の子であるといふやうに
子の子の子の子の子ばっかりが
空の彼方へ消えいるやうに
未来の涯へとつづいてゐる
こんな景色のなかに
神のバトンが落ちてゐる
血に染まった地球が落ちてゐる。
 最後の三行がミソだと思うが、どう解釈したらいいのだろう。「血に染まった地球」から、私は戦禍にまみれた地球をイメージしたが、・・・・。

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