とてもわかりやすいヘーゲルのテキストを見つけた。長谷川宏著『新しいヘーゲル』(講談社現代新書)である。とにかく読みやすい。ヘーゲルの『精神現象学』は、わかりにくい事で有名だが、なぜわかりにくいかを説明しながら、『精神現象学』には”どのようなこと”が書かれているかを見事に説明されていて驚いた。
『精神現象学』は、政治や芸術、それに宗教、学問といった人間の精神現象に関わりのあるものを全て論じている。さらには、骨相学や、はたまた「主人と奴隷の階級対立を論じ」たりもしているというから驚く。特に興味をそそられたのが「意識がしだいに高度な精神の領域に上昇していくさまの見てとれる、十分に哲学的な章立てだと言えよう」(p38)というところだ。高度な精神の領域への発展過程がどのように表現されているのか、精神領域の高低をどのように捉えているのか、などに、大いに興味をそそられたのである。
また、『精神現象学』を論じた「ルカーチやコジェヴの著作も、『精神現象学』をただ追いかけるのではなく、『精神現象学』に自分の問題意識をはげしくぶつけることによって、輝きと魅力のある書物となっている」(p37)という学びの態度に、普遍的な学びの姿勢というものを見出し、大いに励まされた。こうでなくちゃ!!と。
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