『侵略戦争と性暴力 軍隊は民衆をまもらない』(津田道夫著、社会評論社、2002年)という本がある。この本で、『一九四五年・ベルリン解放の真実――戦争・強姦・子ども』という本の存在を知った。大量虐殺(ジェノサイド)も、目を背けたくなるような戦争犯罪だが、ジェノサイドに負けぬほどのショッキングな「ベルリン大強姦」ともいうべき戦争犯罪が、一九四五年のベルリン解放という名の元に実行されていたのである。少し長いが引用しておく。なお、強調は引用者による。
戦時下における性暴力と強姦
私が南京強姦や軍隊「慰安婦」問題を、自分の思想的批判の課題として引き受けなければならないな、と自覚させられたのは九〇年代に至ってからである。そんな折、一日、記録映画作家の土本典昭宅に参上したさい、一冊の本を紹介された。ヘルケ・ザンダー、バーバラ・ヨール編著の『一九四五年・ベルリン解放の真実――戦争・強姦・子ども』(邦訳書名)というかなりの大冊である。
PART・Iが論文・レポート・インタビューからなり、PART・IIがシナリオ「解放・する者とされる者」からなっていて、そこでは、赤軍によるべルリン解放に重ねる形で現出させられた、同じく赤軍兵士によるベルリン大強姦ともいうべきものが、赤裸々に追跡され、私の前にパノラマのように繰りひろげられたのであった。こういう事態の存在についての知的予兆が、私に全くなかったとはいわない。しかし、その本を読むことで、そのあまりの凄まじさが、ベルリン解放にかんする私のイメージを可成り転換させるところとなった。というより、ベルリン解放――それはたしかに解放ではあったが―ーという事件の総体としての真実に、よりリアルに迫りえたと感じた。そこで本節では、ベルリン解放をベルリン強姦という側面から、この本を素材に整理しておきたい。
話をベルリンだけに限らせていただく。
と、続いて、生々しい話が綴られている。『ベルリン解放の真実』も、図書館にあるので目を通しておきたいと思っている。
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