2020年9月15日火曜日

米軍による占領関係が続く異常

  在日米軍による低空飛行のことは、昨日述べたばかりだ。なぜ、このようなことがまかり通るのか、沖縄国際大学教授の前泊博盛によると、

 75年前の敗戦で米軍占領が始まり、その占領を継続するため安保条約が結ばれ、そのもとで行政協定(現・地位協定)も締結させられました。(赤旗日曜版、2020年4月12日号)

 ところが、この日米地位協定が曲者で、日本の空の安全を維持・担保するための航空法があって、航空法6章で、最低安全高度や物件の投下禁止などを定めている条項があるのに、「日米地位協定に基づく航空特例法は6章の全てについて米軍への適用を除外」(上同)している、という。米軍は、空の安全を無視してもいい、と言っているようなものである。それで、実際の航空法を調べてみた。最もな条項ばかりである。よく考えてみれば、軍用機なのだから、他人の迷惑など考えていられない、のもわかる気がする。そう考えると、軍用機などの常備軍を認めたこと自体を問題にしなければならない、事になる。

航空法 (昭和二十七年七月十五日法律第二百三十一号)

(最低安全高度) 
 第八十一条 航空機は、離陸又は着陸を行う場合を除いて、地上又は水上の人又は物件の安全及び航空機の安全を考慮して国土交通省令で定める高度以下の高度で飛行してはならない。但し、国土交通大臣の許可を受けた場合は、この限りでない。

(粗暴な操縦の禁止)
 第八十五条 航空機は、運航上の必要がないのに低空で飛行を行い、高調音を発し、又 は急降下し、その他他人に迷惑を及ぼすような方法で操縦してはならない。

(物件の投下) 
 第八十九条 何人も、航空機から物件を投下してはならない。但し、地上又は水上の人 又は物件に危害を与え、又は損傷を及ぼすおそれのない場合であつて国土交通大臣に 届け出たときは、この限りでない。

 2018年に高知沖で起きた米海兵隊戦闘機墜落事故をきっかけに、米軍パイロットが読書やスマホで自握りをしながら戦闘機を飛ばしていたことが明らかになりました。今年には沖縄で海兵隊が訓練でヘリから大型標的を海上に落下させています。
 こうした度を越した危険飛行は、国内法が適用されていれば、起こりえないことです。
 しかし日本政府は地位協定上、米軍には国内法を適用できず、規制できないという姿勢です。それが無法な訓練を許す事態につながっているのです。
 日本と同じように米国の同盟国であるイタリアやドイツは米軍に国内法を適用しています。沖縄県の調査にイタリアの元司令官は
 「米軍の活動にはイタリアの法律を全て適用させる」と明言しています。
 領土、領空、領海で自国の法律を適用できないのは主権国家ではないということです。
 75年前の敗戦で米軍占領が始まり、その占領を継続するため安保条約が結ばれ、そのもとで行政協定(現・地位協定)も締結させられました。こうした日米関係が戦後変わることなく続いていることは異常です。
(上同)

 こうした日常化した異常は、今日までの経過からしても、地位協定の改定、といった小手先の変更ではなんら変わることがないに違いない。そうではなくて、同じ日本人の人権の問題、平和的生存権の問題としてのみ、解決の方向に光を見出せる唯一の方法である。私はそう思う。

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