2020年1月13日月曜日

民主主義が成長するための土台

 ツァラトゥストラに関する本を読んでみたいと思い、『ツァラトゥストラ ニーチェ 君の手で価値を育てよ』(西研著、NHK出版、2012年)を見つけた。この本の中で、「創造性は尋ね合いが土台となって初めて展開する」と書かれており、そこに書かれていた次のような内容に感動した。民主主義が成長するための土台にもなるのではないか、と。

 もし何かいってみたとしても、すぐに「それは違うよ」と否定されたり「それはヘー
ゲルによればさあ」と知識を見せびらかすような発言が続いたりすると、人は自分の「生に対する態度」つまり「生き方の姿勢」について本気で語ろうとはしないでしょう。
 「生き方の姿勢」とはその人の内側のことで、ときには内密にとっておきたいことでもありますから、それが他者に対して出せるということは、ここが「安心できる場」でなければなりません。
 そういう安心感はどうやったら育つか? この点についていちばん大切なことは「尋ね合い」だとぼくは考えています。
 だれかが何かの意見をいったときには、まずそれをきちんと聴き取ろうとする姿勢が大切です。その姿勢があれば、相手の意見に対してすぐさま「それは違う」と自分の尺度で即断したり否定したりすることがなくなります。そしてさらに、その人のいいたいことのニュアンスを確かめる作業が必要になってきます。「ねえ、君のいいたいのは、たとえばこんなことかな?」というふうに、こちらで例にして尋ねてみる。そうやって相手の意見を確かめて、場のメンバーがその人のいいたいことを共有する、という手続きが大切です。(P122〜3、強調は引用者)

 西研さんの他の本も読んでみたくなって見つけたのが、『哲学は対話する プラトン、フッサールの<共通了解をつくる方法>』(西研著、筑摩選書)
 図書館の内容紹介には、「哲学の最大の目的は、一人ひとりの生き方と社会のあり方をよりよくすることであり、その方法は「対話」である。哲学の課題、目的、方法を問いなおし、お互いが納得しうる「共通了解」をつくる方法を示す」とあった。

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