2024年1月10日水曜日

ポルカ・ドットちゃん

 草間彌生さんの作品は水玉模様が特徴です。その水玉は、個人であり、地球でもあり、月でもあるということです。このことがわかる詩を紹介します。「生命のすべてが昇華する一瞬」とか、「連帯の意識のなかで、/個は初めて/接した個を発揚する」といった含蓄のある言葉のある素敵な詩です。詩の題名を「ポルカ・ドットちゃん」にしてみました。

  ポルカ・ドットちゃん

青、赤、黄、緑、みんな、集まって、
輝いた青い空、太陽煌いているよ。

自分自身をポルカ・ドットで
永遠のなかに解き放してやろう。
病める自分。社会の中で苦しがっているきみの魂よ。

病める大衆。
不毛の生命の置かれた不幸な争いの地球は
字宙から勘当されてしまった。
家出の不肖の息子。

苦しみの果ての、
自殺未遂の残務整理は、
ボクが引きうけてやるって、
ポルカ・ドットちゃんは宣言しているの。

生命のすべてが昇華する一瞬なのだ。
ひょっとしたら、許されてまた、
字宙のオウチにかえれるかもしれない。

わたしは一つの水玉。
あなたも一つの水玉よ。
もう一つの水玉は、
あのお友達。

地球は一つの水玉。
太陽は、水玉の形している。
月も水玉型してる。

水玉は個だけでは存在しない。
全体主義の画一性による連帯の意識のなかで、
個は初めて
接した個を発揚するの。(『マンハッタン自殺未遂常習犯』、工作舎刊、1978年、p63、三連のもを八連に編集しています)

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