日米安保条約と言ったら、多くの人が、その存在を肯定し、日本国憲法とは相容れないことなど考えてもみないのではないだろうか。防衛装備品という言葉を何の抵抗もなく受け入れているのと同じであろう。だからこそ、「避けて通れぬ日米安保条約」( 『チャレンジ』、田英夫著、毎日新聞社、1979年)というエッセイ風小論を見つけ、喜んで読んだ。
その内容は次の通りで、
国際情勢の方は、六〇年代から変化し始め、七〇年代に入ると完全に冷戦構造は崩れてしまっているにもかかわらず、いぜんとして安保条約は生き続け、むしろ強化されている。この点が現在、安保条約のかかえる最大の矛盾だろうと思う。要は、日米安保条約を日米友好条約にすべき、というものだった。アメリカは、好戦国家として有名だ。数々の戦闘を経ながらも、憲法9条のおかげで同盟国の日本は参戦できなかった。しかし、いつまでこの状態が崩れ、参戦するようになるかは予断を許さない。9条を空洞化する法律が成立してしまったからだ。
私は今からでも遅くはないと思う。日米関係を軍事同盟の関係ではなく、経済問題を中心にした友好関係、言いかえれば、日米安保条約ではなく、日米友好条約にすることが、国際情勢にもマッチし、平和憲法を掲げる日本の正しい選択ではないかと考える。(『チャレンジ』、p184)
だがしかし、あきらめてはならない。こんな時だからこそ、米軍の思惑と日米安保条約の本質を見抜き、日米安保条約を廃棄し、日米友好条約を新たに締結すべきであろう。
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