東山魁夷の文章を読んでから、画家の書いた文章にも興味を抱くようになった。『堀文子画文集 命というもの』(小学館、2007年)も、そうして手にした一冊だ。ほのぼのとした味わいある絵もいいが、文章にも味わいがある。
人の一生は毎日が初体験で、喜びも嘆きも時の流れに消え、同じ日は戻らず、同じ自分も居ない。(『堀文子画文集 命というもの』、小学館、2007年)
89歳を目前にした私の毎日の歩みは、その1日1日が初体験、新しい発見の連続なのです。この先一体どんなことに驚き、熱中するのでしょうか。私の中の未知の何かが芽を吹くかもしれぬ期待に胸を膨らませております。(『堀文子画文集 命というもの』、小学館、2007年)
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| 大磯のアトリエの庭に毎年、花を咲かせる紅梅を描いた作品。88歳の時のものだ。 堀さんにとって大磯の庭は、創作意欲を搔き立てる素材の宝庫だった。 『紅梅』2007年、19×36㎝。「堀文子、『サライ』公式サイト」より |

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