2021年3月28日日曜日

日本の隅々まで憲法の光を届けよう

 辺野古への新米軍基地建設が問題になっている。県民の民意も問題視されずに進められているからだ。この新軍事基地は、世界一危険な普天間米軍基地の危険除去のため、普天間米軍基地の代替えとして建設させると説明されてきた。しかし、それは大義名分であり、実態は、老朽化した軍事基地の建て替えによるバージョンアップである。このような実態からかけ離れた大義名分がまかり通っていることを批判した論文を読み、よく言ってくれたと胸のすく思いだった。

 その後、沖縄で何が起こったか。市街地にある危険な米軍基地を閉鎖・返還するという大義名分を掲げた新基地建設が進んでいった。それは予算がなくて作れなかった米軍基地や、老朽化した米軍基地を日本の税金で新しく作り替えて、機能強化までしてさしあげるというプランだった。福田、麻生、鳩山、菅、野田、安倍、管と、総理大臣が変わろうが政権が変わろうが、ウチナーンチュに恩を着せるように、内容空疎な「沖縄の負担軽減」と「沖縄に寄り添う」のフレーズが繰り返されるだけで、沖縄の人々の民意は踏みにじられ、沖縄の負担はさらに増している。
 北部訓練場の一部を表す「代わり」と言って東村高江の集落に隣接して六つものヘリパッドが作られた。普天間飛行場を返す「代わり」と言って名護市辺野古の埋立工事がスタートした。毎日何十台、何百台というトラックが辺野古のゲートに入り、海を殺していく。トラックの土砂には米軍と戦って死んでいった日本兵や、戦に巻き込まれた住民の遺骨も混じっている。返還合意から四六年も過ぎている那覇軍港も返す「代わり」といって浦添に移設されようとしている。(親川志奈子・沖縄大学非常勤講師著「島々の再軍事化と歴史の改竄」『世界』、2021年3月号、p226〜227)
 「沖縄の人々の民意は踏みにじられ」ということは、沖縄の人々の人権が踏みにじられ、ということでもある。このような実態が今後も許していいはずはない。「親子何代にもわたり繰り返してきたこの苦難の連続。新しく米軍基地ができるということは、今後また一〇〇年二〇〇年とこの苦しみが続いていくことを意味する」(p227)という言葉の重みを噛みしめている。そして、日本の隅々まで、憲法の光で届けていく必要を痛感する。

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