2021年3月24日水曜日

日本の未来に向けた一筋の光

 以前、「マルクスが目指した魅力的な労働観」で『人新世の「資本論」』を取り上げたが、この本は日本の「未来に向けた一筋の光を探り当てるために、資本について徹底的に分析した」(p364〜365)ところが一番の魅力である。その魅力的な部分が「歴史を終わらせないために」という最終章にあった。

 これまで私たちが無関心だったせいで、一%の富裕層・エリート層が好き勝手にルールを変えて、自分たちの価値観に合わせて、社会の仕組みや利害を作りあげてしまった。けれども、そろそろ、はっきりとしたNOを突きつけるときだ。冷笑主義を捨て、九九%の力を見せつけてやろう。そのためには、まず三・五%が、今この瞬間から動き出すのが鍵である。その動きが、大きなうねりとなれば、資本の力は制限され、民主主義は別新され、脱炭素社会も実現されるに違いない。(p364)

 結局歴史を終わらせないためには、九九%の我々が一%の富裕層・エリート層にNOの力を行使することによって「資本の力を制限し、民主主義は刷新していく」以外に道は無い、ということである。この著書では言及していないが、この道は、民主主義の徹底を目指している日本国憲法の指し示す方向でもある。その具体化の道を『人新世の「資本論」』は指し示してくれていると言えよう。

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