2021年3月19日金曜日

新鮮な一日をつかむんだ

 店で買った野菜が多かった時など、店に用意してあるダンボール箱を利用して持ち帰る時がある。よく見たら、箱に入っていた新聞紙が高知新聞だったので、興味を持って読んでみた。そうして見つけたのが、素敵な「きょうの言葉」だった。
 長田弘さんの言葉「新鮮な一日をつかむんだ」だけでなく、選者・矢口誠さんの言葉「ちょっと視点をずらしただけで、それまで気付かなかった風景が見えてくる」も、いろんな気付きをさせてもらったという意味で、素晴らしかった。
 一番の気付きは、「詩というによって、視点をずらす」ということが長谷川宏訳、ヘーゲルの『哲学史講義』に書かれていた「潜在するものは、目に見える対象となって意識にやってこなければならない」「認識、学習、学問、行動の一切が目指すところは、他でもない、内的で潜在的なものを外に引き出し、対象化することなのです」と結びついたことである。つまり、長田弘さんも、詩作によって「内的で潜在的なものを外に引き出し、対象化」していたのではないか、と思えたのだ。何気なく過ぎ去っていく日常は、意識の上に登ることなく、ただ、何となく過ぎ去ってしまうだけだ、と。


 

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