2020年2月12日水曜日

核兵器は地上最大 最悪の凶器

 三浦綾子さんのスクラップと一緒に住井すゑさんのスクラップもあった。このコラムを読み直して、次の等式が成り立つことに気がついた。

国防という目的核兵器の「何十万、何百万の人間を、一挙に殺害する」目的

 この等式が意味することは、国防という目的を達成するためには、多くの命が担保にされている、ということである。それでも、国防という目的を達成できるという保証もない。担保にされていい命なんてない。だからこそ、兵器のいらない平和への道を開拓していくことが大切なのだ。

 兵器は不祥(ふしょう)の器、つまり凶器である。だから心ある人は好まない……と、老子はその著、三十一章で述べています。
 実際、医療用のメスはどんなに鋭利でも、誰も凶器とは言いませんし、思いもしません。メスは殺人が目的ではなく、逆に人の生命をまもるために作られたものだからです。台所の包丁もメスと同じで、それは料理用に作られたものですから、どんなに切れ味が良くても、誰も凶器とは思いませんし、言いもしません。
 けれどもメスも包丁も、もし殺人に使われるなら、それは即ち″凶器”となります。″メスを凶器にし”或いは″台所の包丁を凶器にして……”と、報道機関も使えるのはたしかです。
 とすれば、核兵器は今や地上最大、最悪の凶器ではないでしょうか。それは何十万、何百万の人間を、一挙に殺害する目的で作られたのですから。
 五十丁のピストルや、百ふりの日本刀を所持することで、凶器準備集合罪が成り立つこの日本(くに)で、何万発もの核バクダンが容認されているとは、不思議の極みです。
 国防の名にかくれて、凶器準備集合罪を見のがすペテン自民党。違憲というもおろかなり、と、ただもう呆れるばかりです。(住井すゑ著「核兵器は地上最大 最悪の凶器」『新婦人しんぶん』1986年4月24日)



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