著書に書かれた内容に感動したときは、その著者の本を検索して読みたい本を探していることは前に書いた。今度は、書かれている文章そのものに感動し、その著者の本を検索してみた。その文章というのが、
立体的な空間の中で、本同士が増殖する神経細胞のようにつながりあっていく、あるいは小さな生態系が形成されていくことにも似た事象を、私たちは日々体験している。本を整理し配架する作業は、生態系の比喩を用いるなら、庭師が植物を植え付け、花粉を媒介する虫を呼び込み、鳥が落とした種の芽吹きを見守リ、霜を避け……といった作業によく似ている。(橋本麻里著「本と暮らす日々」『芸術新潮』2020年6月号)
断捨離が流行り、蔵書さえその対象にされつつある中で、本そのものを一つの神経細胞に喩えて大切にしていることが、とても新鮮な発想で勇気をいただいた。このようなわかりやすい文章を書く著者の、他の本も読んでみたい、そう思って見つけた本が、『橋本麻里の美術でたどる日本の歴史 古代』(汐文社、中国・朝鮮半島の影響を受けながら時代とともに様式を変化させ、豊かに発展してきた日本美術を、作品を生み出す原動力となった歴史の流れとともに紹介する。古代では、縄文・弥生・古墳・飛鳥・奈良・平安時代を取り上げる)と、『驚くべき日本美術』(山下裕二・橋本麻里著、知のトレッキング叢書、集英社インターナショナル)。
今度は、『驚くべき日本美術』の「知のトレッキング叢書」が気になり、「知のトレッキング叢書」を検索し、読みたい本を探す。そうして見つけたのが、『「サル化」する人間社会』(山極寿一著、知のトレッキング叢書、集英社インターナショナル、なぜ家族は必要なのか? 人間社会は、「勝ち負け」のないゴリラ社会と「優劣重視」のサル社会のどちらへ向かうのか? 霊長類の社会を研究してきた著者が、彼らからのメッセージをひもとき、人類の秘密の一端を解き明かす)。図書館の検索結果には、内容紹介もあって(ない本もあるが)便利に使わせてもらっている。
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