弘法大師空海と言えば、歴史上の人物である。当然、その教えも仏教の般若心経に比べて、あまり注目されることもない。第一、空海の代表的な書物さえわからない。それくらいだから、空海が唐に渡って学んできた密教を専門に学ぶ大学の学科(高野山大学 文学部密教学科)があることを知って驚いた。朝日新聞 EduA・42号を読んで知ったことである。
密教には「融通無礙(むげ)の曼茶羅(まんだら)』という世界観があります。この世に存在するものすべてに価値があり、生きとし生けるものは、無限のネットワークによって結びつき、その関係性の中で互いに生かされているという考えです。(朝日新聞EduA 42号)
こんな、西洋で生まれた自然法に近い概念があって驚いたが、それだけでなく、そこには、自然法よりもなんとなく進んだ深い概念があるような感じがした。自然法では、どちらかと言えば「個」としての存在に対する概念であるのに対し密教では、他者との関係性も含めた概念であるという点である。
また大学では、
空海の著作『即身成仏義』を1年かけて精読します。仏とは悟りを開いているだけでなく、迷い苦しんでいる人々を導き救おうとする存在。私たちは今この瞬間に、この身のままでそうした存在になることができるというのが空海の唱えた『即身成仏』です。密教のエッセンスが詰まったこの本は、現代を生きる人にも一つの指針となりえます。(朝日新聞EduA 42号)
素晴らしい。 コロナ禍の中で、改めて空海の思想が見直されるべきかもしれない。
0 件のコメント:
コメントを投稿